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“MADE　IN　SWISS”

お時計に少しでも興味がある方なら、この言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。

スイスの時計産業は全世界で圧倒的な存在感を誇り、その生産量の95％を輸出しており、世界市場におけるシェアは販売金額では約70％を誇ると言われています。

高級時計＝スイス時計というのは世界的にも広く認知されています。ではなぜ高級時計メーカーはスイスが多いのか

 

まず一つは地理的要因。

スイスはヨーロッパ中央部に位置する内陸国でドイツ、フランス、イタリア、オーストラリア、リヒテンシュタインに囲まれており、日本の九州よりもやや小さな国なのでアルプス山脈とジュラ山脈が国土の70％を占めています。

綺麗な空気と綺麗な水が多い、貴重な大自然に囲まれた恵まれた環境は、時計だけではなく精密機器の製造には不可欠です。

時計は、温度や湿度の変化に弱いので、温度差や降水量が少ない所が製造に向いています。同時に部品の洗浄には綺麗な水が必要です。

スイスは、穏やかな気候で降水量も少ないうえに水もきれいな国です。技術者が多く集まると人数だけでなく技術力も向上しました。

 

 

もう一つは歴史的背景。

時計の製造は、イギリス・ドイツ・アメリカなどでもさかんにおこなわれていました。しかし第二次世界大戦開始後は、戦争の関係国は軍事用品の製造が中心になっています。スイスは、永世中立国なので敵味方関係なく軍事用の時計を輸出しました。戦争の影響を受けずに懐中時計時代から培ってきた技術を活かして高性能の腕時計を開発したのです。

 

16世紀当時フランスでは、キリスト教カルバン派の時計職人達が宗教的弾圧を受けていました。その迫害から逃れるために、時計職人達はスイスへと流れていきます。

そのころスイスでも宗教的な理由から贅沢が禁じられ、金細工職人達は職を失った状態でした。

そんな時に、フランスからやってきた時計職人とスイスの金細工職人が手を取り合い、お互いの高い技術を合わせた時計を作り始めます。

こうして、高い技術が光るスイス製高級時計が発展していったのです☆