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ウォッチコラム

20.11.26

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ZENITH

エルプリメロが1969年に発表されてから51年。

1975年当時、機械式時計が主流の時代に発表されたクォーツウォッチは革新的なものでした。
世界中が時間のズレがない魅力的なクォーツに心を奪われたのです。それが時計業界を激震させたクォーツショック。
時計の歴史には必ずしも刻まれている出来事です。
世界中の時計製造がパニックになり、ブランドの数々が倒産していき、ゼニスも買収されることになりました。

いまだ尚、代表的な作品エルプリメロを救ってくれた英雄【シャルル・ベルモ】という人物がいました。

時計技師のシャルルベルモは繊細なマニュファクチュールを愛し、彼の人生の全てでした。愛したもの、信じたものは急激な進展によって脅かされました。

当時機械式が衰退している中、ゼニスもアメリカの企業に買収され機械式時計に必要なもの全てを破棄せよという命令がでたのです。

そして、、極めて思慮深く情熱的なシャルルベルモはある行動にでます。

作成に関わる機械を破棄したら二度と作成できないと理解していたシャルルベルモは、真のマニュファクチュールを信じて機械式時計を信じて、作成に至る必要な数々を隠したのです。

完全自社生産していたエル・プリ メロの最初のスケッチを思い出し、最小の部品に至るまで全ての設計に関わる資料をリングバインダーの中にリスト化。
当時では到底持つことのできない様々なプレス機や、カム、切削工具などは、屋根裏部屋に残したのです。

それから月日がたち、1978年スイス企業に再買収されることになります。

新たなるオーナー企業は機械式時計の復活を信じる企業だったためシャルルベルモは隠し持っていたエルプリメロ作成に伴う数々を世に出したのです。

1984年、ずっと待ち続けていたエルプリメロが日の目を見ることになります。
当時、それはそれは革新的な技術で10振動という高振動クロノグラフで、しかも一体型という信じられない機械式時計を出したのです。
彼の傲慢でありながらも勇敢な行動が、伝説的なクロノグラフの製造を蘇らせたということです。

50年が経った今もエル・プリメロは健在で、名前の意味である“No. 1”という意味は 予言のよう。

当時からナンバー1を目指し、現在でも人々を魅了し続けています。

ただ1人の人間が永遠に生き続けることを望んだ最初のクロノグラフ。
シャルル・ベルモというヒーローはなんという偉大な方だったのでしょう。
シャルルベルモが屋根裏部屋に隠していなかったら?
世界初の高振動一体型自動巻クロノグラフ、エルプリメロは誕生することはなかったかもしれません。
歴史深く、伝統的な技術を今もなお大切に作成し続けるブランド【ゼニス】。生涯身につける時計として、
数多くのブランドの中から一度手に取ってみませんか??

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